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経理の丸投げ|任せられる範囲・費用・会社に残る3つの判断

経理の丸投げ|任せられる範囲・費用・会社に残る3つの判断

この記事の要点

  • 経理の丸投げで手放せるのは、記帳や請求書発行などの手間です。支払の承認、取引の事実を伝えること、最終の責任の3つは会社に残ります。
  • 丸投げ先は記帳代行、税理士、経理代行の3つで、頼める範囲と、申告まで頼めるかが違います。
  • 費用は、仕訳の数と任せる業務の範囲で決まります。シメゴは月5万円からの3プランです。
目次
  1. 経理は丸投げできるか
  2. 丸投げできる業務
  3. 会社に残る3つの判断
  4. 誰に丸投げするか
  5. 経理の丸投げにかかる費用
  6. 丸投げしたあとの1か月の流れ
  7. 丸投げで失敗する会社
  8. よくある質問
  9. 参考資料

経理は丸投げできるか

先に結論を書きます。日々の経理の作業は、ほとんど外に出せます。領収書の入力、毎月の記帳、請求書の発行、入金の確認、振込の準備は、どれも外の人が代わりにできる仕事です。

ただ、会社の関与がゼロになることはありません。丸投げしても、会社には3つの判断が残ります。支払を承認すること、取引の事実を伝えること、帳簿と申告について最終の責任を負うことです。この記事では、任せられる範囲と会社に残る範囲、丸投げ先ごとの違い、費用の順に書いていきます。

手放せるのは手間、残るのは判断

丸投げを「作業の手間を外に出し、判断だけを会社に残すこと」と読み替えると、頼む前の期待と、頼んだあとの現実が食い違いません。

図1 丸投げできる業務と、会社に残る3つの判断

外に出せる
作業の手間
記帳領収書・通帳・請求書から仕訳を入力する
月次月を締めて、月次レポートにまとめる
請求・支払請求書発行、入金消込、振込データの作成
会社に残る
3つの判断
支払の承認この金額を、この相手に払うと決める
取引の事実何の代金か、納品は済んだかを伝える
最終の責任帳簿の保存と申告の義務を負う

外に出せるのは左の列の作業で、右の列の3つは誰に頼んでも会社に残る。

丸投げできる業務

ここからは、経理代行「シメゴ」の業務を例に、外に出せる作業を2つに分けて書きます。どこまで頼めるかはプランごとに決まっています。

記帳・月次レポート

記帳は、領収書・通帳・請求書といった証憑をもとに、取引を会計ソフトへ入力して帳簿を作る作業です。

シメゴは、領収書・通帳・請求書をお預かりして仕訳まで代行し、月初から5営業日で締めて月次レポートを納品します。紙の領収書は、スキャンか撮影で共有していただければ足ります。会計ソフトはfreeeとマネーフォワードに対応しています。記帳と月次レポートは、ライト・スタンダード・フルの3つのプランすべてに入っています。

請求書発行・入金消込・支払管理

お金の出入りに関わる作業も外に出せます。請求書の発行、売掛金の入金消込、支払の振込データの作成です。シメゴでは、スタンダードとフルに含まれます。給与計算はスタンダードではオプション、フルでは20名までが月額に入ります。

支払管理で当社が作るのは振込データまでです。そのデータを見て振込を承認するのは会社で、この線が次の節の1つめにつながります。

労務や総務まで外に出したい場合は、バックオフィス代行|外注できる業務・費用の考え方・出す順番に、出す順番をまとめています。

会社に残る3つの判断

丸投げしても、次の3つは会社に残ります。頼み先が頼りないから残るわけではありません。どれも、会社の中の人しか持っていない権限や情報です。

支払の承認

振込データを作るところまでは外に出せます。その金額をその相手に払うと決めるのは会社です。お金は会社の口座から出ていくので、払ってよいかどうかを最後に見る人は社内に置きます。

データを作る人と承認する人が別であること自体が、誤りと不正を防ぐ仕組みになります。承認まで外に渡してしまうと、この仕組みがなくなります。

取引の事実を伝える

証憑だけでは分からない取引があります。振込名義だけでは何の代金か読み取れない入金、用途が書かれていない領収書、納品が済んだかどうか。こうした事実を知っているのは、取引をした会社の担当者だけです。

外の人は、渡された資料から帳簿を作ります。資料に書かれていないことは、聞かれたときに会社が答えるしかありません。答えが遅れれば、その分だけ月次の締めも遅れます。

最終の責任

帳簿を保存する義務と、申告する義務は、会社が負います。国税庁のタックスアンサーによると、法人は帳簿を備え付けて取引を記録し、その帳簿と書類を保存しなければなりません。保存する期間は、確定申告書の提出期限の翌日から7年間です(青色申告書を提出した事業年度で欠損金額が生じた場合などは10年間)。法人税の確定申告書は、原則として事業年度終了の日の翌日から2か月以内に提出します。

記帳を外に出しても、申告書の作成を税理士に頼んでも、義務を負うのは会社のままです。数字の中身を聞かれたときに説明できる状態は、会社の側で保っておく必要があります。条文と公表資料を並べて確かめた内容は、経理を外に出しても、会社から消えない義務があるに書きました。自社のケースは顧問税理士にご確認ください。

誰に丸投げするか

丸投げ先は、記帳代行、税理士、経理代行の3つに分かれます。違いが出るのは、頼める範囲と、申告まで頼めるかどうかです。

表1 丸投げ先3つの比較

丸投げ先頼める範囲費用の決まり方申告まで頼めるか
記帳代行仕訳の入力まで主に仕訳の数税理士でない会社には頼めない
税理士税務申告と税務相談。付随して記帳も受けられる顧問料と決算の料金頼める
経理代行(シメゴの場合)記帳、月次レポート、請求書発行、入金消込、支払の振込データの作成、給与計算。プランで決まる仕訳の数とプラン当社は行わず、提携税理士が受け持つ

記帳代行に丸投げする場合

記帳代行に丸投げできるのは、仕訳の入力までです。領収書と通帳を渡せば帳簿はできあがります。請求書の発行や支払の準備、月次レポートは、記帳だけの契約には入っていません。

記帳代行に丸投げしても、申告は付いてこない

税理士法は、税理士または税理士法人でない者が税理士業務を行うことを、同法に別段の定めがある場合を除いて禁じています(第52条)。税理士業務とは、他人の求めに応じて、税務代理、税務書類の作成、税務相談を業として行うことです。税理士でない記帳代行の会社に申告書の作成までは頼めないので、申告を誰に頼むかを別に決めておきます。

経理代行との範囲の違いは、経理代行と記帳代行の違い|頼める範囲・料金・向いている会社で比べています。

税理士に丸投げする場合

3つの丸投げ先のうち、申告まで頼めるのは税理士です。国税庁の「税理士制度のQ&A」によると、税理士は税理士業務に付随して、財務書類の作成や記帳の代行も行えます。記帳から決算、申告までを1つの事務所に頼む形が取れます。

確かめておきたいのは、日々の業務が顧問契約に入っているかどうかです。請求書の発行、入金の確認、支払の準備まで受けてもらえるかを、契約の前に聞いてください。税理士と経理代行の受け持ちの分け方は、経理代行と税理士の違い|業務の線引きと、両方に頼むときの分け方に書いています。

経理代行に丸投げする場合

経理代行に丸投げすると、記帳に加えて、請求・支払と月次の締めまでを1つの窓口に出せます。シメゴの場合、税務申告と税務相談は当社では行わず、提携税理士が担当します。顧問税理士がいる会社は、その先生のままで構いません。記帳と経理実務だけを当社が受け、税理士事務所への月次データの連携も当社が行います。

決算については、決算前の資料整備までが当社の範囲です。申告は税理士の仕事になります。

経理の丸投げにかかる費用

経理の丸投げにかかる費用は、仕訳の数と、任せる業務の範囲で決まります。シメゴの料金は次の3プランです。

表2 シメゴの料金(税別・月額)

プラン月額仕訳数の目安含まれる業務
ライト5万円〜100仕訳記帳・月次レポート(5営業日)
スタンダード10万円〜300仕訳ライトの業務+請求書発行・入金消込、支払管理(振込データ作成)。給与計算はオプション
フル15万円〜600仕訳スタンダードの業務+給与計算(〜20名)、資金繰り表・経営ダッシュボード

初月のみ、導入設定費が5万円かかります。クラウド会計の新規導入を伴う場合は10万円です。契約は6か月からで、仕訳数がプランの目安を超えた分は従量でのご請求になります。

比べる相手として、経理担当を1人採用した場合の概算も置いておきます。給与が約25万円、社会保険の会社負担が約3.8万円、賞与の月割りが約4万円で、月およそ33万円です。給与は経験者の一例で、目安として見てください。相場は、記帳代行や税理士の料金も含めて経理代行の料金相場と料金表|月額が決まる要素と見積もりの比べ方にまとめました。

自社の仕訳の数が分からなくても構いません。無料の経理コスト診断で仕訳量を拝見し、合うプランをご提案します。

丸投げしたあとの1か月の流れ

シメゴに記帳と月次レポートを任せた場合、毎月、月初に資料を共有していただき、そこからの5営業日は次の5つの手順で進みます。

図2 月初に資料を共有してから、月次レポートが届くまで

  1. 1資料の共有月初に、会社が領収書・通帳・請求書を共有する
  2. 2記帳の確定シメゴが仕訳を入力する
  3. 3残高の照合帳簿の残高を確かめる
  4. 4レポートの作成月次の数字を1つにまとめる
  5. 5納品月初から5営業日で、月次レポートが会社に届く
会社の出番資料の共有、質問への回答

会社が手を動かすのは最初の資料の共有で、あとは質問に答える。

会社の作業は、月初に資料を共有するところから始まります。途中で、何の代金か分からない取引について質問が来たら答えます。スタンダードとフルでは、当社が作った振込データを見て、支払を承認していただきます。

届いた月次レポートを読むのは社長の仕事です。入力に使っていた時間を、数字を読む時間に充てられます。

丸投げで失敗する会社

丸投げがうまくいかなくなるのは、会社の側で決めておくことが決まっていないときです。次の4つのどれかに当てはまる会社です。

4つとも、契約の前に決めておけることです。資料を出す日、承認する人、質問に答える人、申告を受け持つ税理士。この4つを先に決めてから頼み先を選ぶ順番を、私はおすすめします。社内に誰を残すかは経理を外に出したあと、社内に誰を残すかに、外注全体の進め方は経理の外注|任せられる業務・費用の目安・外部委託の進め方に書きました。

この記事のまとめ

  • 経理の丸投げで手放せるのは、記帳・月次レポート・請求書発行・入金消込・支払の振込データ作成といった作業の手間。
  • 会社に残るのは、支払の承認、取引の事実を伝えること、帳簿の保存と申告についての最終の責任。
  • 3つの丸投げ先のうち、申告まで頼めるのは税理士。記帳代行や経理代行に丸投げするときは、申告を誰が受け持つかを先に決める。
  • シメゴの費用は月5万円・10万円・15万円の3プランで、初月のみ導入設定費がかかる。

よくある質問

領収書を送るだけでよいですか

記帳は、領収書・通帳・請求書を共有していただければ進みます。紙の領収書はスキャンか撮影で構いません。ただし、何の支払か資料から読み取れない取引は、質問にお答えいただく必要があります。支払の承認も会社に残ります。

税理士に丸投げするのと何が違いますか

税理士には、申告と税務相談まで頼めます。シメゴのような経理代行は申告を行わず、記帳から月次レポート、請求・支払の実務を受け持ちます。顧問税理士はそのままで、経理実務だけを当社にお任せいただく形も取れます。

経理の丸投げの費用はいくらですか

シメゴは、ライトが月5万円、スタンダードが月10万円、フルが月15万円です(税別)。初月のみ導入設定費5万円がかかり、クラウド会計の新規導入を伴う場合は10万円です。契約は6か月からです。

電子帳簿保存法の対応も任せられますか

シメゴは、電子帳簿保存法に沿った保存ルールの整備もあわせて行います。データを保存する義務を負うのは会社です。自社のケースは顧問税理士にご確認ください。

参考資料

  • 国税庁 タックスアンサー No.5930「帳簿書類等の保存期間」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5930.htm
  • 国税庁「C1-1 法人税、地方法人税及び防衛特別法人税の申告」
    https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/shinkoku/01.htm
  • 国税庁「税理士制度のQ&A」2 税理士の業務(問2-1、問2-3)
    https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/qa/02.htm
  • 国税庁「税理士制度のQ&A」6 税理士法違反行為(問6-1)
    https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/qa/06.htm
  • 国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト」
    https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/index.htm

シメゴの料金と業務の範囲は、shimego.jp の記載によります。最終確認:2026年10月1日

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※本記事は、記載時点での一般的な整理であり、個別の事案について法的・税務上の判断を示すものではありません。当社では税務代理・税務書類の作成・税務相談は行いません。

浅香 祐輔

この記事を書いた人

浅香 祐輔(Never Red株式会社 代表取締役)

大手コンサルティングファーム(アクセンチュア/アビーム)出身。専門は経営管理改革とSAP財務会計(FI)。直近はSAP導入プロジェクトのPMとして、50名超のチームを率い、経理部門約30名のメンバーをまとめました。経理代行「シメゴ」を設計・運営しています。

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