シメゴ経理代行 by Never Red無料相談

経費精算代行とは|どこまで任せられて、何が社内に残るのか

経費精算代行とは|どこまで任せられて、何が社内に残るのか
目次
  1. 経費精算代行とは、何を引き受けるのか
  2. なぜ経費精算を外に出したくなるのか
  3. 外に出せる作業と、社内に残す作業
  4. 経費精算代行と経理代行は、何が違うのか
  5. 経費精算システムと代行は、減らす手間が違う
  6. 経費精算代行の費用は、件数と任せる範囲で決まる
  7. 任せる前に知っておきたいデメリットと手当て
  8. 電子帳簿保存法・インボイスとの関係
  9. 失敗しない任せ方:社内で先に決める3つ
  10. シメゴの考え方:チェックと記帳は引き取り、承認は社内に残す
  11. まとめ

「毎月の経費精算だけで、担当者が何日もつぶれている」。経理の相談を受けていると、この話がよく出てきます。社員が上げてくる交通費や立替の申請を一件ずつ確認し、領収書を突き合わせ、会計ソフトに入れ直す。件数が増えるほど重くなり、しかも締めの直前に集中する。経費精算は、地味な割に人を食う作業です。

そこで「この部分だけ外に出せないか」という話になります。経費精算は外に出しやすい作業です。ただし、丸ごと全部ではありません。任せてよい部分と、社内に残すべき部分の線を引かないまま外に出すと、精算の遅れや二重払い、ルールの形骸化を招きます。私自身、経理・会計システムの現場で、この線引きが甘かったために月次が止まった例を見てきました。

この記事では、経費精算代行が何を引き受けるのかを整理したうえで、外に出せる作業と社内に残すべき作業を、中小企業の目線で具体的に書きます。

経費精算代行とは、何を引き受けるのか

経費精算代行とは、社員が上げてくる経費申請を受け取り、内容を確認し、会計処理に落とすところまでを外部が担う仕組みです。

ここでいう経費精算は、社員が仕事のために立て替えた交通費や出張費、備品代などを会社が確かめて払い戻し、会計に記録するまでの手続きです。社員が経費精算書に領収書を添えて申請し、経理担当が中身を確かめ、上長や社長が承認し、払い戻しの振込をして記帳する、という順に進みます。外回りや出張の多い営業担当がいる会社では、交通費や接待の申請が毎月積み上がります。この流れのうち、承認と払い戻しは社内に残る作業です。

実務では、次の作業をまとめて引き取ります。

1. 申請の受領とチェック

社員から上がってきた交通費・出張費・接待費・備品の立替などの申請を受け取り、領収書やインボイスと金額が合っているか、規定に沿った科目か、日付や宛名に不備がないかを確認します。ここは精算業務で手間のかかるところで、外に出す効果が大きい部分です。

2. 記帳と支払データの作成

チェックの通った申請を会計ソフトに記帳し、誰にいくら払い戻すかの精算データ(振込リスト)を用意するところまでを担います。ここまでを型にして回すと、担当者は「申請を眺めて入力する」作業から解放されます。

3. 承認と払い戻しは社内に残す

一方で、「この精算を認めてよいか」の承認と、実際に払い戻しの送金をする操作は、社内に残します。お金が社外に出る最後のスイッチを外部に渡さないこと。これが、経費精算を外に出しても事故を起こさない条件です。

なぜ経費精算を外に出したくなるのか

相談の背景は、だいたい次のどれかです。

どれも切実です。そして共通しているのは、負担が主に「受領・チェック・入力」という手を動かす工程にあるという点です。承認そのものは、判断さえ社内にあれば数分で終わります。だから、手を動かす部分を外に出し、判断を社内に残す形がはまります。

外に出せる作業と、社内に残す作業

経費精算を任せるときの、現実的な線引きはこうです。

工程外に出せる社内に残す
申請の受領○ 窓口として受け取り、不備を差し戻す—
規定・領収書との照合○ チェックを代行規定そのものを決めるのは社内
記帳・仕訳○ 会計ソフトへ入力—
精算データの作成○ 振込リストを用意—
承認—○ 払ってよいかの判断
払い戻しの送金—○ 銀行画面での実行

ポイントは、「手を動かす工程」はほぼ外に出せて、「判断とお金を動かす工程」は社内に残るという分かれ方です。この線を最初に引いておくと、任せたあとに「どこまで頼んだつもりだったか」で揉めることがありません。お金を動かす操作と、それを承認する人を分けておくのは、不正や二重払いを防ぐうえでも効きます。

経費精算代行と経理代行は、何が違うのか

混同されやすいので、範囲を並べておきます。

観点経費精算代行経理代行
主な作業社員の立替・交通費など経費申請の受領・チェック・記帳記帳・残高照合・月次の締め・レポートまで面で担う
対象範囲「経費のまわり」に限定日々の経理から月次決算まで
向いている場面経費精算だけが突出して重い経理業務そのものを軽くしたい

実務では、経費精算だけを単独で切り出すより、記帳から月次の締めまでをまとめて任せ、その一部として経費精算も引き取るほうが効率的です。経費だけを別の相手に出すと、経費の記帳と本体の記帳が二重に管理され、かえって突き合わせの手間が増えることがあります。経理をどこまで外に出せるかの全体像は経理の丸投げはどこまで可能かで整理しています。

経費精算システムと代行は、減らす手間が違う

経費精算システムは、申請と承認の回覧、領収書の読み取り、会計ソフトへの連携といった、紙とやり取りの手間を減らす道具です。代行は、申請の中身を確かめて記帳する作業そのものを、外部の担当者が引き受けます。

観点経費精算システム経費精算代行
減るもの紙の回覧、手入力、会計ソフトへの転記規程・領収書との照合、差し戻し、記帳の作業
中身を確かめる人社内の経理担当(システムが確認を補助する)外部の担当者(判断に迷う申請は社内に確認する)
向いている会社確認する人はいるが、入力と回覧が重い会社確認する人手そのものが足りない会社

二つは併用できます。システムで申請と領収書を電子化し、その画面を見ながら代行側がチェックと記帳を進める形にすると、社内に残る作業は承認と払い戻しの送金だけになります。いま使っている会計ソフトや経費精算システムに代行側が入って作業できるかは、依頼前に確かめてください。シメゴが対応している会計ソフトは、freeeとマネーフォワードです。

経費精算代行の費用は、件数と任せる範囲で決まる

見積もりを左右するのは、月に扱う申請や仕訳の数と、受け取りから振込データの作成までのうち、どこまでを任せるかです。比べる相手は、いま社内で経費精算にかけている担当者の時間になります。月末に何日つぶれているかを先に書き出しておくと、見積もりが高いか安いかを判断できます。経理代行全体の料金の見方は経理代行の料金相場と、高い・安いの見分け方にまとめています。

任せる前に知っておきたいデメリットと手当て

経費精算のアウトソーシングにも弱いところがあります。先に知っておけば、運用で備えられます。

デメリット起きやすいこと手当て
ノウハウが社内に残りにくい規程の解釈が委託先の頭の中にだけたまる判断に迷った申請とその結論を、社内の規程集に書き足していく
急ぎの精算に対応しにくい出張前の仮払いや、締め後に出た申請が後回しになる締め日を固定し、例外の申請を受け付ける日を月に1回決めておく
社員の情報を社外に渡す払い戻し先の口座や領収書を外部が扱う受け渡しの経路と閲覧できる人を決め、委託契約に秘密保持と再委託の条件を書く

電子帳簿保存法・インボイスとの関係

経費精算は、制度の影響を大きく受ける作業です。二つだけ、押さえておきたい点があります。

ひとつは電子帳簿保存法。メールやWebで受け取った領収書・請求書は、令和6年1月から電子データのまま保存することが求められ、紙に印刷して保管するだけでは足りません。経費精算を外に出すときは、この保存の要件も含めて型にしておくと、あとで慌てずに済みます。制度の詳しい中身は電子帳簿保存法と経理で解説しています。

保存したデータは、原則として日付・金額・取引先で検索できるようにします。2課税年度前の売上高が5,000万円以下の事業者などは、税務調査の際にデータのダウンロードの求めに応じられれば、この検索の要件は不要です。要件の全体は国税庁「令和6年1月からの電子取引データの保存方法」で確かめられます。

もうひとつはインボイス。仕入税額控除のために、適格請求書の記載要件を満たしているかの確認が、経費チェックの一部として増えました。ここは件数が多いほど手間がかかる部分で、外に出す効果が出やすいところです。なお、シメゴがお引き受けするのは記帳と経理処理の範囲で、税務申告や税額の判断そのものは顧問税理士の領域として連携します。

その一方で、帳簿の保存だけで仕入税額控除が認められる経費もあります。税込3万円未満の公共交通機関の運賃や、従業員に支給する通常必要と認められる出張旅費・宿泊費・日当・通勤手当で、一定の事項を帳簿に記載することが条件です。対象の一覧は国税庁 No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存にあります。どの経費をこの扱いにするかは、顧問税理士と決めておきます。

失敗しない任せ方:社内で先に決める3つ

外に出す前に、次の3つだけ社内で決めておくと、移行がずっとスムーズになります。

1. 経費規定を1枚にする

何をいくらまで経費として認めるか、必要な証憑は何か。これが曖昧なままだと、チェックを外に出しても「これは認めていいのか」の問い合わせが増え、かえって手間になります。判断に迷う項目を、先に社内でルール化しておくことが、精算を軽くする近道です。

2. 承認する人と締め日を決める

誰が「払っていい」と承認するのか、いつ締めるのかを決めます。ここが決まっていないと、準備を外に出しても最後で止まって、結局忙しいままです。

3. 差し戻しのルールを決める

不備のある申請をどう社員に戻すか、いつまでに再提出してもらうか。差し戻しの流れを決めておくと、月末の駆け込みや、精算漏れが減ります。

シメゴの考え方:チェックと記帳は引き取り、承認は社内に残す

シメゴは、経理のうち日次の処理と月次の締めまでを代行しています。経費精算でお引き受けするのは、申請に添付された領収書・インボイスの確認とクラウド会計での記帳です。スタンダードプラン以上では、払い戻しの振込データの用意までお引き受けします。ここまでを型にして担うことで、担当者を月末の重いチェック作業から離します。

料金は月の仕訳数で決まり、ライトプランが月100仕訳まで月5万円、スタンダードプランが月300仕訳まで月10万円です(いずれも税別、超えた分は従量)。初月は導入設定費5万円(クラウド会計を新しく入れる場合は10万円)がかかり、契約は6か月からです。

一方で、払い戻しを認める承認と、銀行画面での送金は、社内に残していただきます。判断とお金を動かす操作を外に出さないことが、精算を回しながら統制を保つ条件だからです。あわせて、決算・税務申告は税理士の領域として顧問税理士と連携し、私たちは記帳・月次の範囲に留めます。任せるところと残すところを最初にはっきり分けることが、外に出しても事故が起きない経費精算の形だと考えています。

まとめ

経費精算は、受領・チェック・記帳という手を動かす工程を外に出し、承認と払い戻しの実行は社内に残す。この線引きが、負担を下げながら統制を保つ基本形です。悩みの中心は手間の重さにあり、承認そのものは社内で数分で足ります。

あわせて、電子帳簿保存法とインボイスの保存・確認まで含めて型にしておくと、制度対応で慌てずに済みます。まずは、毎月の経費精算を「受け取る・確かめる・入れる・承認する・払う」の5工程に分けて、どこが重いかを書き出してみてください。外に出せる工程が見えてきます。「うちの経費精算、どこまで任せられるか」を一緒に整理したい方は、無料コスト診断からお声がけください。

記帳〜月次レポートを月5万円から。経費精算の件数を見て、合うプランをご提案します。

いまの経理、どこを減らせて、どこを社内に残すべきか一緒に見てみませんか。

無料コスト診断を受ける →
浅香 祐輔

この記事を書いた人

浅香 祐輔(Never Red株式会社 代表取締役)

大手コンサルティングファーム(アクセンチュア/アビーム)出身。専門は経営管理改革とSAP財務会計(FI)。直近はSAP導入プロジェクトのPMとして、50名超のチームを率い、経理部門約30名のメンバーをまとめました。経理代行「シメゴ」を設計・運営しています。

シメゴのサービス ・ 運営会社の情報